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Kill the Last Romantic

火曜日,月 28th, 2006

イージーワールドの2002年のデビュー作は、ミューズやJJ72といったバンドに似た危険な華々しさを売り物にしていた。だが、その後スタジアムバンドとしての苦悩から遠ざかったことで、本作では大げささとはほど遠いサウンドを聴かせてくれる。物々しいギターを捨てたバンドは、シンガー/ソングライターのデイヴ・フォードの印象的な歌声を支えるさらに想像力に満ちたバックサウンドを意識的に、そして感謝をこめて求めている。オープニング曲の泣きのピアノでは、リスナーを自己憐憫の新たな祭りに参加している気にさせる。けれども陽気なロックナンバー「2nd Amendment」ですぐさま趣きを変え、「Blinded By the Light」を彷彿(ほうふつ)とさせる軽快なハーモニカと激しく揺れるキーボードで盛り上げている。
フォードが若者らしい希望の挫折や、陰鬱な世界での人生、情事の終わりをじっと見つめ疑問を投げかけているのにあわせて、サウンドもさまざまなスタイルやムードを通して鮮やかな変化を見せる。「Til the Day」では美しく壮大なオーケストレーションをフィーチャーし、一見控え目なドラッグ・ソング「A Lot of Miles from Home」を駆り立てているのは、ディストーションを効かせたゆったりとしたギターと巧みにアレンジされた手拍子だ。その一方で「Celebritykiller」では耳ざわりなリフと甘いヴォーカルをむりやり衝突させ、「All I Can Remember」では痛切なエレクトリック・フォークでニール・ヤングのライブを思い出させる。あきらかにイージーワールドは懸命に働き成熟したのだ。次回作でさらなる飛躍をとげることはまちがいない。(Dominic Wills, Amazon.co.uk)

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パワー・スリープ 快眠力―この「眠りかた」で体と脳に奇跡が起きる!

木曜日,月 23rd, 2006

「眠れない」人の福音となるような、最先端の睡眠科学の解説書であり、日常生活のなかで適切な睡眠をとるための、実用的な手引書でもある。睡眠不足の自覚はなくても、最近イライラ、ボーッとすることが多い人には、睡眠生活を見直す契機となる好著である。
睡眠を「原始時代の野蛮な習慣で、進化に逆行する」と断じた発明王エジソンは、3、4時間しか眠らなかった。その彼が1879年に白色電灯を発明して以後、人々の睡眠時間は激減を続け、いまや不眠や睡眠不足は、先進国に共通した「文明病」の様相を呈している。アメリカにおける睡眠障害や睡眠不足による直接の損害は年159億ドルにのぼり、生産力の低下や事故による間接的な損失は1500億ドルに達するという。居眠り運転による交通事故は年間10万件、時差ぼけパイロットによる航空事故は頻発している。スペースシャトルの事故や打ち上げ延期が、技術者たちの徹夜、寝不足によるという説は、説得力がある。
睡眠が人間にとってのみならず、社会の安全にとって、また経済的・生産的見地から企業にとってもいかに大切なものかがよくわかる。そして最も強烈に浮かび上がるのは、かくも大切な睡眠を人々から奪い、人間が本来持っている自然の「サーカディアンリズム」を破壊するほどに複雑化・高度化し、生産の要請に狂奔する現代社会の異様さである。「現代のアメリカはまさにゾンビの歩く国になりつつあり、それを上回るのは日本ぐらいなものである」という著者の言に、うそ寒い思いにとらわれる。 
科学的なデータに裏打ちされてはいるが、本書で示される睡眠不足の防止策は、いたって当たり前の、すぐにも実行可能なことばかり。毎晩適量の睡眠をとる、自分に最適の睡眠量を知る、定時に寝起きする習慣をつける、「睡眠銀行」の口座の貯蓄残高に注意する…。その他「時差ぼけ」の解消法、「昼寝」の効用など、快眠全般のノウハウが満載である。 
本書はとことん「眠り」にこだわった1冊である。あまり「眠ること」にこだわりすぎると逆にますます眠れなくなる、という当たり前の心のからくりに、だからこそ気をつけたいものだが、それさえ心に留めておけば、読者の「快眠力」は大いに増進するだろう。(濱 籟太)

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Who

水曜日,月 22nd, 2006

世の中には、ザ・フーのファンなるものが存在する。そしてまた、コレクション熱に取りつかれたザ・フーのファンなるものも存在する。後者にとっては価値ある1枚の登場だ。1960年代後半、バンドがドイツのテレビ番組に出演した際の模様を垣間見られるのは楽しい。この『The Who: Special Edition EP』は、クラシック・ピクチャーズが贈るDVD-EPシリーズのひとつ(“EP”という呼称は、4トラック収録のレコードを意味する古い音楽業界用語“EP盤”にちなんだもの)。かなり露出過度気味なモノクロのテレビ映像の中、ピート・タウンゼント、ロジャー・ダルトリー、キース・ムーン、ジョン・エントウィッスルが、勇敢にも口パクで「I’m a Boy」、「See Me, Feel Me」、「Pinball Wizard」、「I’m Free」を披露する。ほかに挙げるべき内容はわずかだ。とりあえず、いくつかの情報がポップ・アップ風に表示される――たとえば、“『Tommy』で国際的名声を築き上げたバンド”と。それから、本作以外のDVD-EP作品のダイジェスト映像(というか、宣伝用の予告編)が10あまり登場し、レオン・ラッセル、ジャック・ブルース、モーターヘッドらの演奏を見られるのも魅力か。後者のパフォーマンス映像の数々は楽しめるが、1分間あるいはそれ以下に切り刻まれている点が気になる。(Tom Keogh, Amazon.com)

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